一変数関数の積分
初めに(20210619)
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(1.1)を不定積分、(1.2)のほうを定積分といいます。最初の部分にでている“”はインテグラルといい積分そのものを意味します。
が被積分関数でありはこの場合で積分しなければならないということを意味しています。
基本としては何で(どういった記号で)積分するかは大して重要ではなく上記のという記号でなければ例えばといった記号を使っても構いません。つまり、
と書いても意味的には同じです。
ちなみに定積分が面積や長さを調べるものであり、それに対し不定積分は微分方程式などに使われます。
ある点を考えそのを含む微小区間を考えます。
における関数値はです。
よっては下図における短冊の面積と考えればよいでしょう。
この短冊の面積を考えればは次のようにして求められます。
例題
というのはのイニシャルであり積分定数のことです。
不定積分公式
以下は主な公式です。これぐらいは記憶しておくとあとあと便利だと思います。
置換積分
積分の変数変換
積分の計算というのは、主に積分の公式が使えるように変形させるという行為が非常に重要になってきます。
例えば次のような形の積分はどう行えばよいでしょうか?
こういったものの場合、ほかのある変数で置き換える(置換)という作業をします。
上記の問題ではまず括弧の中のに着目してそれを仮にとおきましょう。
それを微分すると、
となるのでこれらを元の式に代入すれば、
となります。これを普通に積分して元に戻せば、
問題
次の問題を解いてみましょう。
答え
部分積分法
公式としては次のようになります。
の右上についているという記号は一回微分したという意味です。
2つの関数が積の形になっているもので、その左辺のどちらかの関数を微分してある関数と考えて右辺に書かれているような形におくという作業をします。
以下に示す例題において実際にやってみると次のようになります。
がにあたり、がに相当します。
なのでまずを求めなければならないのでを積分します。
これを部分積分の公式に入れていくと、
問題
次に示す不定積分を部分積分によって解いてみましょう。
答え
ここでをと置きましょう。
すると、
より、
定積分
例題
部分積分法を使います。
ちなみにの性質上、はです。
だとになります。
こういったことは記憶ではなく、頭の中に次に示すような単位円を思い浮かべるとわかりやすいかと思います(理由は自分で考えてみましょう)。
三角関数の積分公式
球の慣性モーメントを計算する際に次に示すような三角関数の積分計算が必要になります。
三角関数の公式として次のようなものがあります。
これらを当てはめれば、
また上記の方法以外にも次に示されるような三角関数の積分公式があります。
かつ、のとき、
かつ、のとき、
かつ、のとき、
かつ、のとき、
上記の公式を使って実際にやってみると、
の式にそれぞれ当てはめていけば、
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