よくわかる慣性モーメント>>微分積分学

一変数関数の積分

一変数関数の積分

初めに(20210619)

当サイトを参考にしてサイト及び動画(youtube)作成・運営している方へのお願い

【社会人として最低限のルール、マナーは守りましょう】

近年、当ドメインコンテンツの明らかな盗用と思われるサイト・動画が一部散見されます。

参考にしたのであれば紹介リンクなどの注釈を入れるといった対応は必ずお願いいたします。


不定積分

定積分

 

(1.1)を不定積分、(1.2)のほうを定積分といいます。最初の部分にでている“インテグラル”はインテグラルといい積分そのものを意味します。
関数f(x)が被積分関数でありdxはこの場合xで積分しなければならないということを意味しています。

 

基本としては何で(どういった記号で)積分するかは大して重要ではなく上記のxという記号でなければ例えばuといった記号を使っても構いません。つまり、

 

積分Fx → Fu

と書いても意味的には同じです。

 

ちなみに定積分が面積や長さを調べるものであり、それに対し不定積分は微分方程式などに使われます。

 

ある点xを考えそのxを含む微小区間dxを考えます。

 

xにおける関数値はf(x)です。
よってf(x)dxは下図における短冊の面積と考えればよいでしょう。

慣性モーメント,微分積分,一変数関数積分,定積分,部分積分,三角関数積分公式,対数積分,インテグラル,置換積分,積分公式

 

この短冊の面積を考えればSは次のようにして求められます。

intgral_ab_fx_dx_eq_s_img

 

例題

積b問題

 

積分の問題

積分の問題


 

 

積分定数というのは積分定数のイニシャルであり積分定数のことです。

 

不定積分公式

以下は主な公式です。これぐらいは記憶しておくとあとあと便利だと思います。

対数関数積分

指数関数積分

三角関数積分公式

置換積分

積分の変数変換

積分の計算というのは、主に積分の公式が使えるように変形させるという行為が非常に重要になってきます。
例えば次のような形の積分はどう行えばよいでしょうか?

積分問題

こういったものの場合、ほかのある変数で置き換える(置換)という作業をします。
上記の問題ではまず括弧の中のx+1に着目してそれを仮にx+1 = tとおきましょう。
それをx微分すると、

t = x + 1 → dtdx = 1

dt = dx

 

となるのでこれらを元の式に代入すれば、

 

置換積分問題

 

となります。これを普通に積分して元に戻せば、

 

置換積分問題

 

置換積分問題

 

問題

次の問題を解いてみましょう。

置換積分問題2

 

 

答え

置換積分問題2

置換積分問題2

置換積分問題2

置換積分問題2
置換積分問題2


部分積分法

公式としては次のようになります。

部分積分公式

f, gの右上についているprimeという記号は一回微分したという意味です。
2つの関数が積の形になっているもので、その左辺のどちらかの関数を微分してある関数と考えて右辺に書かれているような形におくという作業をします。
以下に示す例題において実際にやってみると次のようになります。

部分積分問題

xg(x)にあたり、f(x) = (x + 1)^5df(x) / dxに相当します。
なのでまずf(x)を求めなければならないのでdf(x) / dxを積分します。

部分積分問題

これを部分積分の公式に入れていくと、

部分積分問題

 

部分積分問題
部分積分問題


問題

次に示す不定積分を部分積分によって解いてみましょう。

部分積分を使った三角関数不定積分問題

 

答え

部分積分を使った三角関数不定積分問題

 

部分積分を使った三角関数不定積分問題
部分積分を使った三角関数不定積分問題
部分積分を使った三角関数不定積分問題


 

ここで部分積分を使った三角関数不定積分問題部分積分を使った三角関数不定積分問題と置きましょう。

 

すると、

 

部分積分を使った三角関数不定積分問題

 

より、

 

部分積分を使った三角関数不定積分問題

 

定積分

例題

部分積分を使った三角関数定積分問題

 

部分積分法を使います。

 

部分積分を使った三角関数定積分問題


 

部分積分を使った三角関数定積分問題


部分積分を使った三角関数定積分問題


部分積分を使った三角関数定積分問題


ちなみにsinの性質上、sin pi0です。
sin pi / 2だと1になります。

 

こういったことは記憶ではなく、頭の中に次に示すような単位円を思い浮かべるとわかりやすいかと思います(理由は自分で考えてみましょう)。

単位円

三角関数の積分公式

球の慣性モーメントを計算する際に次に示すような三角関数の積分計算が必要になります。

三角関数の積分

三角関数の公式として次のようなものがあります。

三角関数のサイン2乗の公式

三角関数加法定理の公式1


これらを当てはめれば、


三角関数sin^3の公式を使った積分過程


 

三角関数sin^3の公式を使った積分過程

三角関数sin^3の公式を使った積分過程

三角関数sin^3の公式を使った積分過程

三角関数sin^3の公式を使った積分過程

三角関数sin^3の公式を使った積分過程

三角関数sin^3の公式を使った積分過程

三角関数sin^3の公式を使った積分過程

三角関数sin^3の公式を使った積分過程

三角関数sin^3の公式を使った積分過程



また上記の方法以外にも次に示されるような三角関数の積分公式があります。

m + n ≠ 0かつ、m > 0のとき、
三角関数の積分公式


 

m + n ≠ 0かつ、n > 0のとき、
三角関数の積分公式


 

m + 1 ≠ 0かつ、m < 0のとき、
三角関数積分公式


 

n + 1 ≠ 0かつ、n < 0のとき、
三角関数積分公式


上記の公式を使って実際にやってみると、
三角関数sin^3の公式を使った積分過程の式にそれぞれ当てはめていけば、

三角関数sin^3の公式を使った積分過程


 

三角関数sin^3の公式を使った積分過程

三角関数sin^3の公式を使った積分過程

三角関数sin^3の公式を使った積分過程


next up previous

一変数関数の積分関連ページ

導関数
基本的に当サイトでは数学の苦手な方でも理解できることを目的としているので(証明のない数学などはありませんが)わかりづらい表記や説明はなるべく避け、あくまで道具としての数学を習得させることなどを目標としています。内容は慣性モーメントに関する部分だけでなく、最初のほうには慣性モーメントの計算において使用する微分積分に関する簡単な知識、二重積分および三重積分などの重積分法による面積および体積の導出などをこのカテゴリーに収めてあります。復習だとおもって軽く読み飛ばしてみてください。
偏微分
基本的に当サイトでは数学の苦手な方でも理解できることを目的としているので(証明のない数学などはありませんが)わかりづらい表記や説明はなるべく避け、あくまで道具としての数学を習得させることなどを目標としています。内容は慣性モーメントに関する部分だけでなく、最初のほうには慣性モーメントの計算において使用する微分積分に関する簡単な知識、二重積分および三重積分などの重積分法による面積および体積の導出などをこのカテゴリーに収めてあります。復習だとおもって軽く読み飛ばしてみてください。
2変数の積分−重積分
基本的に当サイトでは数学の苦手な方でも理解できることを目的としているので(証明のない数学などはありませんが)わかりづらい表記や説明はなるべく避け、あくまで道具としての数学を習得させることなどを目標としています。内容は慣性モーメントに関する部分だけでなく、最初のほうには慣性モーメントの計算において使用する微分積分に関する簡単な知識、二重積分および三重積分などの重積分法による面積および体積の導出などをこのカテゴリーに収めてあります。復習だとおもって軽く読み飛ばしてみてください。
2重積分
慣性モーメントとは、簡単に説明すれば物体(剛体)の回転のしづらさ、回りだす変化のしにくさを示す物体の物理的な特性のことだと考えることができるでしょう。またさらに別の言い方をすれば回転の方程式といえるかもしれません。このサイトは主にこの慣性モーメントの導出の仕方と計算法を中心に解説した内容になっています。
2重積分例題
基本的に当サイトでは数学の苦手な方でも理解できることを目的としているので(証明のない数学などはありませんが)わかりづらい表記や説明はなるべく避け、あくまで道具としての数学を習得させることなどを目標としています。内容は慣性モーメントに関する部分だけでなく、最初のほうには慣性モーメントの計算において使用する微分積分に関する簡単な知識、二重積分および三重積分などの重積分法による面積および体積の導出などをこのカテゴリーに収めてあります。復習だとおもって軽く読み飛ばしてみてください。

ホーム RSS購読 サイトマップ
TOP 微分積分学 ヤコビアン 質点系と剛体の力学 平行軸の定理 慣性モーメントの計算